ねこの森へ帰る

なくした夢にもどっています

小咄:くさりがま

「宍戸梅軒をご存知ですか」
「知りませんな」
「鎖鎌の使い手です」
「腐り蝦蟇……そんなもので戦えますか」
「対になった鋭い刃の大鎌がつないであるのです」
「ははあ、鋭い歯の大蝦蟇が対に。それは確かに恐ろしい」
「はい。それを頭の上で振り回します」
「頭に何か垂れてきそうですな。腐り蝦蟇ですからな」
「垂れぬようしっかり上げておるのです」
「腐り蝦蟇をしっかり揚げる? 鍋でですか?」
「いえ、ナベではなく、カマです」

(先週自転車に乗ってて思いついた小咄ですが、使い道までは思いつきませんでした)